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コンサルティングファームの特徴と分類

現在では数多くのコンサルティングファームが存在し、その種類はとても幅広くなっています。ここでは業界の全容をわかりやすく、代表的な5つのカテゴリーにわけてその概要や事業領域についてご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.■戦略系コンサルティングファーム
  2. 2.■総合系コンサルティングファーム
  3. 3.■IT系コンサルティングファーム
  4. 4.■財務系コンサルティングファーム
  5. 5.■人事系コンサルティングファーム
  6. 6.■さらなる成長が見込めるコンサルティング業界


■戦略系コンサルティングファーム

企業が抱えるさまざまな経営課題を解決し、長期的な視点で業績改善を目的にアドバイス行うコンサルティングファームを「戦略系コンサルティングファーム」と呼びます以前は解決策を提案するまでがメインとされてきましたが、現在では長期的視点で行った業務改善を実行・運用までをサポートするファームも増えています。中長期戦略の立案、グローバライゼーション計画、M&A計画といった策定的なものから、組織・事業別の課題解決までその内容は多岐に渡ります


■総合系コンサルティングファーム

多様なインダストリーのクライアントに対して幅広いサービスを提供するコンサルティングファームを「総合系コンサルティングファーム」と呼びます。もともと会計Big4を母体とするファームが中心的存在であったため、会計系ファームとも呼ばれていました。現在ではその領域をひろげ、総合系コンサルティングファームと呼ばれています。


総合系コンサルティングファームは対象とする経営課題が多岐に渡るため、インダストリーごとに専門組織を設けていることが一般的です。製造業、金融、通信、エネルギー、官公庁などの「業界別」、戦略、会計、人事組織、SCMなど業界横断的な「機能別」に分かれ、専門家がクライアントの各経営課題に応じプロジェクトを組みます。また段階に応じて参画するメンバーが変わり、プロジェクト規模も比較的大きく、中長期的な案がも多くなります。このように専門家が知見を集約し、課題解決にあたる総合的なコンサルティングを提供できることが特徴です。

総合系コンサルティングファームのクライアントは、大企業がメインとなります。したがって、スケールの大きい仕事がしたいと希望する人に向いています。


近年の総合系コンサルティングファームでは、大規模システムの導入により、大きく売上を伸ばしています。そのため、SAPに代表されるようなERP、会計システム、あるいは人事システム、あるいはSalesforceのようなCRMシステム導入経験者は非常に高く評価されます。


最先端の技術を取り入れ、AI・IoT・RPA(Robotic Process Automation)にも積極的に参入しているため、このような領域に強い人材も歓迎されます。


■IT系コンサルティングファーム

クライアントの課題解決を支援するシステムを設計するコンサルティングファームを「IT系コンサルティングファーム」と呼びます。場合によっては構築、運用指導、保守までもサポートします。近年最も需要が高まっている分野といっても過言ではありません。

対象は、業務改革における、会計・人事・組織・CRM・SCMなど、事業会社のすべての業務です。また従来のERP需要に加え、新領域であるRMやHR・IoT・ロボティックス・アナリティクスなど、経営課題解決とIT導入は密接に関わりあっています。そのため、IT系コンサルティングファームだけでなく、どのコンサルティングファームでもITコンサルティングは欠かせないソリューションとなっています。


■財務系コンサルティングファーム

M&Aや財務に関連した課題解決に特化したコンサルティングファームを「財務系コンサルティングファーム」あるいは「FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)」と呼びます。

近年は財務面に留まらず、M&A後の戦略立案や業務構築、IT導入などのコンサルティングも一貫して受け持つファームもあり、領域を徐々に広げているといえます。

主な業務としては、M&A戦略やストラクチャーの提案などをおこなうM&Aトランザクションアドバイザリー、企業価値や資産の評価などを行うバリュエーション、投資対象の価値やリスクなどを調査するデューデリジェンス、企業の再構築などをおこなうリストラクチャリングなどが挙げられます。


会計士だけでなく、金融機関や一般企業の経理・経営企画・財務部門出身者が多数活躍しています。

今後は日本企業における海外企業の買収など、M&Aの増加が見込まれ、財務系コンサルティングファーム・FASはますます発展していくことでしょう。


■人事系コンサルティングファーム

名前のとおり、人事関連全般に関する課題解決を行うコンサルティングファームを「人事系コンサルティングファーム」と呼びます。

経営者を対象とする報酬制度の調査・設計、評価・人事制度改革、人材開発戦略策定、M&Aにおける組織統合支援や人事面におけるリスク調査、能力開発、組織文化・風土改革などが挙げられます。また、確定拠出型年金導入、退職給付制度の改革等といった福利厚生・年金に関わるサービスも提供しています。


またこのように人事関連全般に関するコンサルティングではなく、特定分野におけるコンサルティングを行うファームもあります。例えば、社員育成を課題としている企業に研修プログラムの開発・提供するファームや、社員の意識改革を行い、業務改革がスムーズに進むようチェンジマネジメントを提供するファーム、採用戦略の立案および業務遂行までをサポートするファームなどがあります。


■さらなる成長が見込めるコンサルティング業界

この他にも、専門分野や領域に特化したコンサルティングファームが存在します。大学病院や民間の診療所、介護施設などヘルスケア領域事業に対するコンサルティングを行う「ヘルスケア系コンサルティングファーム」、経営状態を見直し再生を図る「事業再生系コンサルティングファーム」、企業のビジネスプロセス全般を改善する「ビジネスコンサルティングファーム」、国内系コンサルティングファームとも呼ばれ、中小企業の現場に深く入り顧問型サービスを提供する「中小企業コンサルティングファーム」など多数あり、専門性を活かせるフィールドは広がっています。


現在のコンサルティング業界は、クライアントの業界や業種の数だけ領域があると言ってもよいくらい非常に幅広いものになりました。そして企業にとっても、総合的かつ中長期的経営課題の解決だけでなく、局所的な課題に対してもサービスを活用できるようになっているため、今後ますます広がりをみせる業界といえるでしょう。